スマートウォッチ016000000-PB1-3
高級機械腕時計への関心は衰えない一方で、手が出しやすいシンプルウオッチが若者を中心に人気になっているなど、腕時計の世界にも変化が訪れています。ビジネスパーソンにとって、自分をアピールする貴重なアイテムでもある腕時計の最新トレンドを、長年時計業界を取材し続けてきた時計ジャーナリストの名畑政治氏が解説します。
毎年3月から4月(年によって変動する)、世界が注目する大規模な時計見本市がスイスで開催される。それが「バーゼルワールド(BASELWORLD The Watch and Jewellery Show)」。2016年は主催者発表によれば約1万5000のブランド(時計および宝飾品とその関連企業)が出展し、来場者は14万5000人だったという。


思うにスマートウォッチは、腕時計よりも、スマートフォン(スマホ)やパソコン、タブレット端末、そして今や絶滅したPDA(携帯情報端末。アップルのニュートンとかパーム、ソニーのクリエなど)に近い。特定のOS上で動くため、数年たつと最新アプリに対応できず、動作も鈍くなり、アップデート不能になってサポートが終了し、否が応でも使えなくなる時が訪れる。
腕の上のデバイスで通信ができたり、画像や動画が見られたりするのは、ひとつの「夢」である。だからこそ、これまでいくつも腕時計型のコンピュータや携帯電話、PDAが現れては消えてきた。私自身、セイコーインスツル(SII)の「ラピュータ」を購入して使っていた時代もある。だからスマートウォッチに完全に否定的にはなれないのだ。
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