鴻海 シャープ 決着
はじめに、株式市場におけるシャープと日本の電機メーカーの評価を見ておこう。株価は「現在の収益水準と将来の成長性を掛け合わせたもの」を織り込んでいる。その推移を見ることで株式市場におけるその企業への見方の変化を知ることができる。
過去の経営環境の変化とそれに対するシャープの経営判断のどれが競争力を弱めてしまったのか、時系列で考えていく必要がある。結論から言えば、シャープの業績悪化の主原因は「10年ほど前、主力事業の競争ルールが変わった(あるいは変えに行った)ときの経営判断」にあったとみるべきだろう。シャープがたどった道を振り返りながら検証していきたい。


堺工場の稼働以前は、シャープが生産する大型液晶パネルはほとんど"自家消費"、つまり自社のテレビセット向けに生産されてきた。一部外販をしたこともあるようだが、パネル生産からテレビセットとしての最終製品までを自社で開発・生産することにこだわっていた。
形としては日本の電機メーカーが陥っていた「キャプティブの罠」を避けることができる選択肢ではあった。キャプティブの罠とは、電機メーカーのデバイス事業が自社の最終製品への依存度を高めていくと、自社デバイスのコスト競争力が次第に失われていくことを指す。
Move to full article: シャープ凋落への岐路は、あの戦略転換だった