オフィスなどの省エネルギー対策の切り札、LED(発光ダイオード)照明の性能が向上している。メーカーの競争軸は今や、色味や機能性といった「光の質」に広がっている。  「なぜ省エネでトップを目指さないんだ」。アイリスオーヤマの開発会議で、大山健太郎社長が檄(げき)を飛ばした。矛先はLED開発部だ。今から2~3年前、他社がLED照明の省エネ性能を一段と引き上げた。「それまでは省エネよりもコスト削減を優先していた」と同部電源設計課の宮島隆浩リーダーは振り返る。
 「省エネに加え、空間の快適さを両立するLED照明を追求している。明るさの“質”を高め、空間の価値創出を目標に技術を開発している」とパナソニック エコソリューションズ社ライティング事業部R&Dセンター企画部の野呂浩史部長は話す。LEDチップの性能向上と、量産による価格下落を背景とする省エネや価格の競争から距離を置く戦略だ。


青色LEDを開発し、2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が青色LEDに満足できず、2006年に世に出したのがこの紫色LEDだ。「中村氏は、太陽光に近い白色照明を実現しようと、紫色LEDを開発した」とペイレットシニアマネジャーは話す。ソラーは中村氏など米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の教授らが共同設立した。
 政府は2016年3月にまとめた「地球温暖化対策計画」の案で、家庭やビル、工場などの照明をすべて、2030年までにLEDに置き換える方針を示した。LEDの寿命は4万時間とされ、東日本大震災後の節電のために導入したところでは、最初の交換時期が近づく。交換需要と、新規導入を狙うLEDの進化が続きそうだ。
Move to full article