china yanfa半導体製造など向けのフォトレジスト用材料を主力とする化学メーカー、常州強力電子新材料(江蘇省常州市、強力新材)は、台湾企業など計4社で、有機EL向け発光材料の合弁会社を常州市に設立する。大手パネルメーカーが有機ELパネルの増産に動く中、発光材料の需要が伸びるとみて生産体制の確立を図る。

台湾のイクライ光電科技(イクは日に立、ライはかねへんに雷)と、本土投資会社2社との合弁。イクライ光電が持つ発光材料に関する特許技術の供与を受け生産に乗り出す。新会社の名称は、常州強力イクライ光電材料で、資本金は6,600万元(約10億1,000万円)。イクライ光電が40.91%、強力新材が34.55%を出資する。



有機ELは液晶に次ぐ次世代ディスプレーとして、導入拡大が見込まれている。米調査会社のNPDディスプレイサーチによると、有機ELパネルの世 界需要は20年まで年平均52.3%の成長率で拡大する見通し。現在の市場シェアは韓国サムスン電子が独占しているが、パネル大手の深セン天馬微電子(深 セン市、深天馬)や京東方科技(北京市朝陽区、京東方)など中国企業も追随している。

強力新材は「中国の有機EL産業は巨大な発展が見込まれており、中核材料の供給体制を早めに整え、市場の主導権を握る必要がある」としている。