液晶パネル大手、友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)董事長は27日、全てサイズのパネル需給が逼迫(ひっぱく)しており、パネル景気は2007年以降で最も過熱していると語った。AUOはフル稼働でも顧客の需要に応じ切れない上、有機EL(OLED)パネルや曲面型テレビ用パネルなど高付加価値化に注力している。証券会社は、通年で黒字転換が可能と予測した。28日付経済日報などが報じた。
AUOが同日発表した第2四半期の連結売上高は800億9,100万台湾元(約2,600億円)で前期比12.6%増、前年同期比13.23%減。営業利益は1億1,600万元で、前期の営業損失50億9,700万元から黒字転換した。純損失は8億400万元で、前期の55億8,000万元から縮小した。大型パネル出荷枚数は2,850万枚で前期比16.5%増、前年同期比24.9%増、中小型パネルは4,250万枚で前期比12.6%増、前年同期比48%増だった。



 彭董事長は、上半期は北米のテレビ販売台数が前年同期比9%増、中国は13%増、西欧は20%増だったと語った。6月10日~7月10日にフラ ンスで開催されたサッカーの欧州選手権(UEFAユーロ2016)や、2年前の55インチテレビと同じ価格で65インチテレビが買えるようになったこと が、大型テレビ販売を促進したと分析した。彭董事長はまた、多くのパネル工場が閉鎖され、市場のパネル供給枚数が減ったと指摘。韓国メーカーは製造工程の 転換がうまくいっておらず、中国メーカーは大型パネル生産に転じたが歩留まり率が低いことも理由と説明した。

 廖唯倫オーディオ製品事業 群総経理は、AUOのベゼルレス曲面型テレビ用パネルは3月の発売後すぐ供給不足となっており、今年の出荷枚数は前年比4倍以上で、世界市場シェア30% 以上と予測を示した。世界市場の1~5月の曲面型テレビ販売台数は250万台で前年同期の3倍に増えたため、今年の需要予測は900万台と、従来予測の 800万台から上方修正した。

 AUOは、75インチ、85インチの8Kベゼルレス曲面型パネルの生産を目指している。50インチ以上のパネルは売上高構成比が30%以上で、65インチパネルは世界市場シェア首位だ。パネルサイズの大型化、高付加価値化により、粗利益率の向上が見込まれる。

 蔡国新総経理は、テレビの大型化、工場閉鎖に伴い、今年の世界のパネル需要面積は5%拡大し、来年はさらに5%拡大すると予測した。

  蔡総経理は、今年稼働した中部科学工業園区(中科)后里園区の第8.5世代工場は、フル稼働となる見通しと語った。生産能力は3万枚で、スリムベゼル、曲 面型パネルなど高付加価値パネルを生産する。中国・江蘇省昆山市のLTPS(低温ポリシリコン)パネル工場は第3四半期中に稼働すると述べた。生産能力は 2万5,000枚で、第4四半期に量産する計画だ。ハイエンドのスマートフォンやノートパソコン用パネルを主に生産する。

 AUOの有機ELパネルはバーチャルリアリティー(仮想現実、VR)端末向けに注力しており、第3四半期に出荷枚数が過去最高を更新する見通しだ。車載用パネルは、タッチパネルまでワンストップで提供し、今年も15~20%の高い成長を見込む。