韓国メディアの報道によると、鴻海精密工業は、韓国の家電大手、東洋マジックの買収に向けて5,000億ウォン(約450億円)で入札に参加するもようだ。市場関係者は、▽鴻海の製造力▽買収するシャープのブランド力▽東洋マジックの韓国や米国などの販路──を合わせれば、世界の家電市場で相乗効果を高められると指摘した。鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は、家電市場に参入することで、IoT(モノのインターネット)商機に先手を打つ狙いとみられる。3日付経済日報などが報じた。

韓国メディアの報道によると、鴻海は東洋マジックの入札に参加するため、外資系証券会社にコンサルティングを依頼した。東洋マジック買収の目的は、シャープの▽企業価値向上▽日韓で総合家電メーカーとしての地位向上▽中国、韓国、日本市場とサプライチェーンの形成──とされる。



 東洋マジックの応札期限は8月11日で、先週5日までに既に10組が意欲を示した。韓国の食品最大手のCJグループやカーライル・グループなどが含まれ、その背後には中国や欧州の投資家がいるようだ。

 鴻海は2日、メディアの報道や市場の観測にはコメントしないと表明した。

 東洋マジックは1985年設立。ガスコンロ、食器洗浄機、空気清浄機、洗濯機、掃除機などが主要商品だ。13年売上高は3,219億ウォンだったが、グレンウッドプライベートエクイティが買収し、14年3,544億ウォン、15年3,903億ウォンと、毎年1割の増収が続いてる。15年純利益は176億ウォンと、14年10億ウォンから17倍以上に増えた。

家電ブランド力を評価

 郭董事長は4月初旬にシャープ買収契約を締結後、中国・貴州省貴陽市で開催された2016ビッグデータ・エキスポや、鴻海の株主総会などで、4K液晶テレビ、電気無水鍋「ヘルシオホットクック」、蚊取り機能付き空気清浄機など、シャープの家電製品を大々的にアピールしてきた。

 業界関係者は、鴻海のシャープ買収の当初の目的は有機EL(OLED)パネル技術の獲得だったが、シャープ家電の知名度が非常に高いことから家電分野でも期待が広がると語った。

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