大画面スマートフォン(スマホ)の競争が激しさを増している。韓国サムスン電子が2日(米国時間)に画面サイズが5.7型の新機種を発表。米アップルも、ほぼ同サイズの新機種を今秋に出すとみられており、大画面スマホ市場で激戦が続く。そのあおりを受けて、アップルが「iPad(アイパッド)」で生んだタブレット(多機能携帯端末)市場は2年近く縮小し続けている。

 サムスンが発表した大画面スマホの「ギャラクシーノート7」は現行機種の「ノート5」と同じサイズ。アップルが今秋に発売するとされる「iPhone(アイフォーン)」の新機種も画面は4.7型、5.5型と見られている。

 5.5~7型の大画面スマホは「ファブレット」と呼ばれたことがある。電話の「フォーン」と「タブレット」を掛け合わせた造語だが、今やこの大画面スマホが世界の潮流といえる。



 大画面スマホに押されているのが、タブレットだ。米IDCの調査によると、4~6月期の世界のタブレット出荷台数は3870万台と前年同期から12.3%減少した。米メディアによると、7四半期連続で前年を下回っている。

 メーカー別に見ると、アップルは1000万台を出荷して首位を保ったものの、前年同期と比べると9.2%減った。2位のサムスンは24.5%減と大きく減った。

 タブレットは、アップルがiPadを2010年に発売してしばらくの間は、世界各国で普及が進んだが、今のままでは市場の縮小から抜け出せそうにない。それは、「スマホの次」がなかなか見いだせないアップルなどIT大手の悩みを示しているようだ。