シャープは11日夜、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の出資をめぐる中国当局の審査が完了したと発表した。これで各国当局の審査がすべて終わり、12日にも3888億円の出資手続きがなされるとしている。鴻海側も11日、できるだけ早く出資手続きを完了する、と発表した。  
鴻海はシャープの議決権の約66%を握る親会社となる。高橋興三社長は近く退任し、鴻海の戴正呉副総裁を社長とする新しい経営体制が発足する。日本の電機大手が外資の傘下に入るのは初めてだ。



 シャープは主力の液晶事業が不振で、鴻海の傘下で再建をめざすことを6月の株主総会で決めていた。両社は6月末までに出資の手続きを終え、7月から新しい経営体制に移る予定だった。独占禁止法をめぐる中国当局の審査が長引き、手続きがずれ込んでいた。  

シャープは2016年3月末時点で、資産をすべて売っても借金などの負債が返せない「債務超過」に陥った。鴻海の資金が入れば債務超過は解消される見通しだ。鴻海は、経営の効率化などに取り組む。鴻海の郭台銘会長は6月の同社の株主総会で「カットすべき人はカットする」と述べた。シャープの人員削減や生産拠点の統廃合といったリストラが進む可能性もある。