住友化学が経営戦略の推進スピードを引き上げている。飼料添加物のメチオニン増設、インド農薬企業の買収など、今年に入り大型投資を相次いで意志決定。今年度中にはフレキシブル有機ELディスプレイ部材やリチウムイオン2次電池(LiB)セパレーターに増産投資し、向こう半年間だけでも約1000億円を投じる。



生産強化策とは別枠でM&Aも仕掛け、農薬事業でブラジルなど南米市場で自社販売基盤を確立も進める。「加速とメリハリ」(十倉雅和社長)を合い言葉に、 優先順位を明確にし「できるものはなるべく前倒しで実施する」(同)ことで、事業プラットフォームの高度化や次世代事業の早期戦列化の実現に結びつけてい く構えだ。