日本最大の家電・IT(情報技術)見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン」が先週、千葉県の幕張メッセで開かれました。今年は政府が進める「IoT(モノのインターネット)戦略」を前面に押し出し、韓国や中国に押され気味の家電製品から新しいIoT分野の見本市にカジを切ったことが大きな特徴です。
しかし人々が一番驚いたのは、開幕前に都内で開かれたシーテックのレセプション会場に安倍晋三首相が現れ、IoT戦略の推進を高らかにうたいあげたことでした。シーテックには16年の歴史がありますが、イベントに首相が顔を出すのは初めてのことです。
なぜ安倍首相はわざわざこの見本市に姿を見せたのでしょうか。


「今年5月、メルケル首相と私は日本がドイツのハノーバーで開催されるCeBIT(セビット)のパートナー国となることに合意いたしました」。
安倍首相はレセプションのあいさつで、ドイツで始まった「インダストリー4.0(第4次産業革命)」の動きを説明し、ドイツと日本がこの分野で協力し合っていくことの需要性を訴えました。「CeBIT」とは欧州最大のIT見本市のことで、かつては東芝が世界初のラップトップ・パソコンを披露し大きな注目を集めるなど、日本企業が多数出展し、日本の技術力を世界にアピールする場でした。
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