BBpbk7S日本シャープを買収した台湾鴻海精密工業が世界テレビ市場に進出する。シャープのLCD(液晶表示装置)パネルを土台に、世界テレビ市場を掌握するサムスン電子、LGエレクトロニクスなどに挑戦する考えだ。世界テレビ市場は年間2億2000万台水準で4、5年間停滞している。停滞したテレビ市場に鴻海が本格的に参入すれば企業間の競争が激しくなり、パネル価格も上がるという見方が出ている。

テレビ業界によると、シャープは先月、サムスン電子、LGエレクトロニクスに来年からLCDパネルの供給を中断すると通知した。第8世代ライン2本と第10世代ライン1本を保有するシャープはサムスン電子に年間約300万台、LGエレクトロニクスに10万台以下のパネルを供給してきたという。これはサムスン電子の年間テレビ生産量(約5000万台)の6%、LGエレクトロニクス(約3000万台)の生産量の1%にもならない。



シャープはこの数年間、サムスンとLGへの供給量を増やしてきた。自社ブランドのテレビ販売が減少したうえ、世界で唯一稼働中の第10世代ラインで生産する60-80インチなど超大型パネルを消化できるテレビメーカーがサムスン・LGのほかには多くないからだ。しかし今年初めに鴻海に買収された後、鴻海への納品量を増やし、サムスン・LGへの供給量を減らした。

業界はシャープの供給中断理由がは大きく2つあると分析している。まず鴻海がテレビ市場でシャープブランドを前に出すためにパネルの外部供給を中断したという見方が多い。鴻海はその間、独自の商標なく製造者開発生産(ODM)方式でテレビを製作した。しかし今年初めにシャープブランドを確保し、テレビ市場シェアを高めるという戦略を立てたということだ。シャープのテレビは2011年の世界テレビ市場でシェア6.4%(売上高基準)だったが、昨年は3.2%、今年7-9月期は2.1%にまで落ちた。キム・ドンウォン現代証券アナリストは「サムスン電子などに対するシャープのパネル供給中断は、シャープブランドを通じたテレビ市場拡大と、サムスン電子など競争企業を牽制する目的」と説明した。

鴻海はサムスンと関係が良くない。2010年、系列会社の台湾奇美が欧州連合(EU)で談合容疑のため3億ユーロの課徴金が科された中、サムスン電子が自主申告(リーニエンシー)制度で抜けると、郭台銘鴻海会長は「ライバルの背後から刃物を刺す卑怯者」と非難し、サムスン打倒が生涯の目標だと明らかにした。シャープ買収時も「日本企業と手を組んで3-5年以内にサムスン電子に勝つ」と述べた。鴻海は最近、中国広州に第10.5世代超大型LCD工場を設立する計画も明らかにした。

シャープの供給中断通知はパネル供給価格を高めるためという観測もある。シャープはLCDラインで莫大な赤字を出した。鴻海に売却された原因の一つだ。業界関係者は「今年初めからLCDパネル価格の上昇が続くと、この機会にパネル価格を上げようという意図もあるとみられる」と述べた。

今年パネル価格が上昇する中、40インチ以下のパネル価格が特に大きく上がった。

これはサムスンディスプレイがOLED(有機発光ダイオード)ライン増設のために最近、40インチ台を生産していた第7世代LCD工場の稼働を中断したのが影響を及ぼした。40インチパネル(オープンセル、フルHD、120hz基準)価格は6月の97ドルから先月は145ドルに上がった。60インチは同じ期間、245ドルから268ドルに上昇した。シャープは第10世代ラインでも60インチ以上のパネルの代わりに40インチ以下のパネルを生産する可能性がある。

サムスン電子は大きな影響は受けないという判断だ。シャープの供給量は必要パネル全体の6%にすぎず、他のパネル企業からも手に入れることができるということだ。サムスンの関係者は「パネル業界全体で見ると、60インチ以上のパネルは来年も20%ほど供給過剰と推算される」とし「他の企業から受ければよい」と話した。

サムスン電子はその間、サムスンディスプレイ、シャープ、台湾AUO、中国BOEなどからパネルの供給を受けてきた。サムスン電子は最近、LGディスプレイにLCDパネル供給を打診したという。