9日付経済日報によると、鴻海精密工業傘下のシャープは台湾の基幹部品サプライヤーに対し、20%以上の値下げを求めたようだ。
載正呉シャープ社長(鴻海副総裁)は、日本のサプライヤーにも15~25%の値下げを求めていると語っており、2017年の通年黒字化に向けて鴻海流の厳しいコスト削減姿勢で臨む構えとみられる。
アナリストは、影響を受ける部品サプライヤーとして、テレビ関連はLED(発光ダイオード)パッケージングの東貝光電科技(ユニティ・オプト・テクノロジー)、LEDチップの新世紀光電(ジェネシス・フォトニクス、GPI)、ライトバーの台湾表面粘着科技(TSMT)を挙げた。



このほか、▽プリント基板(PCB)の広宇科技(パン・インターナショナル)▽スパッタリングターゲットの光洋応用材料(ソーラー・テクノロジー)▽ガラス加工の正達国際光電(Gテック・オプトエレクトロニクス)▽液晶パネル用偏光板の奇美材料科技(チーメイ・マテリアルズ・テクノロジー)▽光電用PCBの志超科技▽金属筐体の鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)▽ナノテクノロジー材料の納諾科技(ナノプラス・テック)──など。

テレビ用液晶パネル関連だけでなく、スマートフォン、家電製品、半導体、太陽電池、事務機器などのサプライヤーまで影響を受けそうだ。

 なお、鴻海とシャープ、サプライヤーもこの市場観測に対し、ノーコメントとしている。

 鴻海はまた、東南アジア、中国など海外市場でシャープブランド製品の出荷を倍増させ、2018年に液晶テレビで世界3位の座を取り戻すことを目標に据えているとされる。

 シャープは最近、販売パートナーとインドネシア展開を進め、洗濯機は販売首位となった。今年インドネシアでの洗濯機の出荷目標は前年比28%増。シャープの東南アジア拠点と鴻海のリソース融合の効果で、他の3C(コンピューター、通信、家電)製品の販売拡大も期待できそうだ。

 市場調査会社、IHSの謝勤益ディスプレイ研究総経理によると、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は中国など海外市場で、シャープのテレビブランドと液晶パネル、鴻海の組み立ての力を合わせ、液晶テレビ出荷を拡大する計画だ。昨年の600万台から今年1,000万台、来年2,000万台へと倍増させ、サムスン電子、LGエレクトロニクスに次ぐ世界3位の座を取り戻す。

 日本メディアの報道によると、鴻海は中国・河南省鄭州市の工場に有機EL(OLED)パネル生産ラインを設置する方針だ。主にiPhoneの次世代製品向けで、投資額は1,000億円とされる。

 鴻海とシャープは有機ELパネルについて、今年、大阪府堺市で生産を開始するほか、中国でも18年に試験生産し、19年に生産拠点を拡大する計画だ。