液晶TVパネル価格が2015年下半期以降の落ち込みを経て2016年第3四半期から急回復、市場の過熱に対する懸念をもたらしている。パネル価格は上昇と下落を1年サイクルで繰り返すのが普通で、今回の1年未満での回復は驚くべきことだからだ。
前代未聞のパネルサイズの急拡大はパネルメーカー側の面積生産量を急増させ、パネル需給は不均衡となった。Large Area Display Price Trackerによると、これが最近のパネル価格上昇の裏にある主な原因と述べている。下のグラフからも、パネル価格が2015年以降急反発していることがわかるだろう。



しかし、2017年のTVパネル需給に影響を及ぼす最も重要な出来事は、パネルメーカー世界最大手Samsung DisplayのL7-1ライン閉鎖の決定である。同ラインは世界の40インチTFT LCDパネル供給の大部分を占めている。L7-1ラインは第7世代TFT LCDラインで、1870 x 2200(mm)ガラス基板からTV用40インチパネルを生産している。
理由はどうあれ、第7世代以上の大型パネルを生産するL7-1ラインの閉鎖が世界のTFT LCD市場に大きな影響を及ぼすことは明らかだ。Large Area Display Production Strategy Trackerによれば、同ラインは世界のTFT LCD生産能力の3~4%を占めるという。
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