テレビ用液晶パネルで大型サイズの大口価格が上昇している。2016年12月は42型が前月比3~4%上がったほか、55型も1割近く値上がりした。一方で従来主流だった32型は上昇の勢いが一服した。消費者のテレビ志向がより大型の液晶へ移り、40型以上のパネルに需要がシフトしている傾向が価格差にあらわれてきた。
 42型のオープンセル(バックライトなどがつかない半製品液晶)の価格は1枚150ドル程度で決着した。6カ月連続で上昇し15年8月以来となる1年4カ月ぶりの高値になった。55型も200ドル程度と前月に比べ10~20ドル程度値上がりした。



 40型以上の液晶パネルを巡っては、韓国サムスン電子が一部生産ラインを有機EL向けに変更。シャープと親会社で台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が共同運営する生産会社、堺ディスプレイプロダクト(堺市)では自社グループでのパネル利用が進む。投資を急ぐ中国勢の工場が稼働するのはまだ先だ。当分の間は供給不足が懸念される。
 一方、指標品の32型は16年11月と同水準の78ドル程度だった。10月までは6カ月連続で上昇していた。テレビの出荷台数ベースで全体の3割強と最多を占める。テレビ全体の国内平均単価は16年の1年間で1割下落した。  需要はより大型サイズへと移行している。みずほ証券によると、16年通年のテレビ販売台数の見通しは30~39型が前年比で1割減った。一方、40~49型が9%、50~59型が1割増えた。テレビメーカーは32型の生産を意図的に縮小している面もある。
 パネルメーカーも生産を絞り、値上げ交渉を進めていた。16年12月の売上高が台湾の友達光電(AUO)は前年同月比21%増となるなど、大手の業績は改善傾向にある。