steve jobs
2017年1月9日、米アップルが「iPhone」を発表してからちょうど10年となった。同社のWebサイトでは、2007年1月9日にスティーブ・ジョブズ氏がiPhoneを発表した際の写真を紹介し、ティム・クック氏、フィル・シラー氏のコメントを発表している。
しかし、スマートフォンはこの10年間で着実な変化を生んでいる。東日本大震災でケータイメールが使えないことに危機感を覚えた筆者の親は、2011年にスマートフォンを持った。Twitter、Facebook、LINEといったアプリを使えば、海外に離れて住む筆者と連絡がつく状態を保てるからだ。


「いつでも、どこでも、誰でも」ということが、通信事業者からインターネット全体に解放されたのだ。これがシェアリングエコノミーやモバイルゲーム、ストリーミング音楽サービスなどの発展を促している。放送事業者の特権だった「ライブ放送」までが、一般のスマートフォンユーザーへと解放された。
「ジョブズ以降のアップルから刺激的な新製品が出なくなった」との指摘はよく聞く。これは、アップルがiPhone以降、対象とする人々を緩やかに変化させてきた結果だと見ることもできる。  アップルはマーケティング戦略上、イノベーターやアーリーアダプターからの熱い支持を獲得してきた。だが、実は主要なターゲットとしているのはそれ以外の大多数の人々だ。
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