
生産設備の露光装置の確保が遅れる見通しであること、材料であるガラス基板の輸送に課題を抱えていることが要因だ。同工場は今年3月の着工、2018年第3四半期の稼働を見込んでいた。
調査会社、微駆科技(エクスプロア・マイクロエレクトロニクス)の呉金栄総経理は露光装置の確保の遅れについて、中国や韓国のディスプレイメーカーによる生産ライン設置が相次いでおり、主要な露光装置メーカーであるニコンとキヤノンの製造が追い付いていないと指摘、SDPの広州工場計画に影響が出るとの見方を示した。
特にSDPの第10.5世代ライン向けの露光装置は、新技術の導入により、研究開発(R&D)や製造工程で行う試験運転に多くの時間が必要だ。それに加えて中国メーカーの第8.5世代向けの受注を抱えているため、納品に時間がかかるようだ。
中国で現在計画されている次世代のディスプレイ生産ラインはSDPの他に、京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)による安徽省合肥市の第10.5世代、深圳市華星光電技術(CSOT)による広東省深圳市での第11世代がある。また恵科電子(HKC)や南京中電熊猫液晶顕示科技も第8.5世代ラインの設置を進めている。
SDPの広州工場が計画されている華南地域のディスプレイ工場は、材料であるガラス基板をコーニングや旭硝子が台湾中南部に展開する工場から船便で輸送している。ただ第10.5世代ライン向けのガラス基板は約3メートル四方とサイズが大きいため、輸送が容易ではないとみられる。
現地でのガラス基板の確保が問題解決の鍵となるが、ガラス基板メーカーが現地工場を建設するかどうかは現時点では観察が必要だ。市場調査会社、ウィッツビュー・テクノロジーの邱宇彬シニア協理は、ガラス基板メーカーは現地の市場規模が大きくなれば工場設置もあり得るとした上で、これが実現すれば中国が数年で韓国に取って代わり、世界最大のディスプレイ生産国となると予想した。
中国で現在計画されている次世代のディスプレイ生産ラインはSDPの他に、京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)による安徽省合肥市の第10.5世代、深圳市華星光電技術(CSOT)による広東省深圳市での第11世代がある。また恵科電子(HKC)や南京中電熊猫液晶顕示科技も第8.5世代ラインの設置を進めている。
SDPの広州工場が計画されている華南地域のディスプレイ工場は、材料であるガラス基板をコーニングや旭硝子が台湾中南部に展開する工場から船便で輸送している。ただ第10.5世代ライン向けのガラス基板は約3メートル四方とサイズが大きいため、輸送が容易ではないとみられる。
現地でのガラス基板の確保が問題解決の鍵となるが、ガラス基板メーカーが現地工場を建設するかどうかは現時点では観察が必要だ。市場調査会社、ウィッツビュー・テクノロジーの邱宇彬シニア協理は、ガラス基板メーカーは現地の市場規模が大きくなれば工場設置もあり得るとした上で、これが実現すれば中国が数年で韓国に取って代わり、世界最大のディスプレイ生産国となると予想した。