2018年12月に、4Kおよび8Kの実用放送が開始されることになる。 つまり、約20カ月後には、4Kおよび8K放送を、家庭で普通に楽しむことができる時代が訪れるのだ。
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、2017年4月1日から、110度CSを利用した日本初の「左旋円偏波4K試験放送」を開始した。さらに、4Kテレビの累計出荷台数も約400万台に達したと見られるほか、シャープが8Kモニターのラインアップを拡大し、6月から新たに70型の製品を追加発売するととともに、8K試験放送対応受信を発売するといった動きも出ている。そして、今年度中には、BS左旋放送用の衛星の打ち上げも予定されている。
だが、その一方で、衛星から伝送される4K放送は、既存の4Kテレビのままでは視聴できず、新たにチューナーを利用する必要があるものの、それを理解していないユーザーも多いのも事実。4Kおよび8K放送の実用化を前に、認知度を高め、様々な誤解を払拭するための周知活動を今後加速させる必要にも迫られている。


さらに、2016年8月からは、NHKにより、BS右旋による試験放送が開始されており、このほど、2017年4月から110度CS左旋による試験放送が開始。2018年にはこれらの衛星放送波でも実用放送が開始されることになっている。
BS右旋では、2018年12月1日から、BS朝日、BSジャパン、BS日テレ、NHK SHV 4K、BS-TBS 4K、BSフジが4K実用放送を開始。BS/110度CS左旋では、ショップチャンネル、映画エンタテインメントチャンネル、WOWOWのほか、スカチャン4Kの8番組が同じく2018年12月1日から4K実用放送を開始。
さらに、QVCが2018年12月31日から4K実用放送を開始し、NHK SHV 8Kが2018年12月1日から8K実用放送を開始することになる。
A-PABが2016年9月に行った調査では、現在販売されている4Kテレビでは、衛星による4K実用放送が見られないことを知っていた人は6.5%。つまり、93.5%の人がそれを知らないということもできる。
 BS・110度CSでは、新たに左旋が加わったことで、これまでの右旋専用アンテナでは、左旋による放送が受信できない。現在のフルHDによるBS放送では右旋を使用しており、BS右旋での4K放送は視聴できるが、左旋による4K放送を視聴するには、右左旋共用アンテナを使用する必要があるのだ。 右旋右左旋共用アンテナは、すでにアンテナメーカー各社から発売されているため、買い換えなどの予定がある場合は、右左旋共用アンテナにしておいた方がいいだろう。
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