米アイダホ州に本拠を置くスタートアップ、Rohinni(ロヒンニ)は、大きさ25ミクロンのマイクロLEDを導電材料の上に数千個敷き詰めた「光る紙」を2014年に開発した。
「クレージーなテクノロジーだと思ったが、ビジネスとして成り立たせるには技術改良が必要だと感じた」とファデルは当時を振り返る。
 Rohinniは、半年をかけて2-3ミクロンの精度で1秒当たり400個の極小ダイオードを並べることができるロボットを開発し、ファデルから出資を得ることに成功した。ファデルは、元アップルの幹部で、iPodとiPhoneの生みの親として知られる。2013年に設立されたRohinniは、これまでにエンジェル投資家から総額1500万ドルを調達しており、ファデルは大株主の一人だ。


RohinniのマイクロLEDを使えば、ディスプレイの裏側に設置することができ、有機ELのように端末を薄くしたり、ベゼルレスデザインにすることが可能になる。
しかも、Rohinniによると画面は有機ELの10倍も明るいという。しかし、何といっても最大のメリットは、巨額投資をして有機EL向けに新たなサプライチェーンを構築する必要がないことだ。
「我々は、有機ELよりも優れたディスプレイをより低いコストで生産することができる。また、工場の刷新に数十億ドル投資する必要もない」とファデルは言う。
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