液晶パネル大手、ジャパンディスプレイ(JDI)が一段と厳しい経営環境に直面している。最大顧客の米アップルが新製品のスマートフォン(スマホ)に韓国サムスン電子の有機ELパネルを採用する見通しのなか、需要次第では収益の回復に向けた道筋がみえてこないからだ。市場関係者の間では2018年3月期も4年連続で最終赤字(会社予想は非開示)になるとの見方も浮上している。
1つは、液晶パネルの苦戦だ。会社計画によると、17年4~6月期の連結営業損益は150億円の赤字と、赤字幅は前年同期の34億円から膨らむ見込み。アップルの有機ELパネル採用を受け、中国のスマホメーカー各社も有機ELの普及を見極めたいとの理由から、JDIの液晶パネルの発注に慎重になっているようだ。受注減の荒波はJDIを大きく揺るがす。


 
2つ目は、コストの先行だろう。パネルの売り上げが急速に落ち込んでいるところに、石川県白山市の液晶パネル工場が昨年12月に稼働し固定費がかさむ。さらに有機ELの研究開発費も重なる。ここ数年、JDIは営業キャッシュフローを超える投資を続けており、本業の稼ぎが滞ればたちまち資金繰りなどに響きかねない。
そして3つ目は、さらに構造改革を進める必要性が出てきたことだ。会社側は詳細な言及を避けているものの、生産拠点の統廃合を含めたリストラに踏み切る可能性がある。過去を見ると、JDIは常に最終赤字を招くトリガーを引き続けてきた。16年3月期は工場設備の減損などで100億円規模で特損を計上。17年3月期は繰り延べ税金資産の取り崩しが200億円規模の足かせになった。今期の収益環境は一段と厳しい。
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