「スマホの有機ELシフトは、当社にはポジティブ」。住友化学の野崎邦夫専務は5月16日の決算説明会でこう述べた。同社は液晶パネルの主要部材である偏光板で、日東電工と並んで世界大手。パネルの中を通る光を制御する偏光板は、液晶パネルでは2枚使うが、有機ELだと1枚に減る。
 偏光板で住友化学と競う日東電工の高崎秀雄社長は「有機ELが(折り曲げられる)フレキシブルパネルになると、タッチパネル用フィルムや光学用の接着剤の使用が増える」と指摘。透明接着剤は同社の得意分野で「偏光板は1枚になるが、1台のスマホに搭載される当社の製品は液晶より金額ベースで20〜25%くらい増える」(高崎社長)と見込む。


液晶から有機ELの流れを捉え、着実に手を打つ部材メーカーがある一方で、大打撃を受けているのが中小型パネルに特化するジャパンディスプレイ(JDI)だ。
 JDIも有機ELの開発を進めている。今夏には千葉県茂原市の工場内にパイロットラインがようやく完成するものの、調整を経て量産は「早くても18年以降」(有賀社長)。それも、アップルに供給できる生産規模ではないため、少なくとも19年まで、iPhone向けの有機ELパネルを販売できる体制は整わない。
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