JDI経営陣
 液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)は5月18日、東入来信博副会長執行役員が次期社長に内定していた人事を撤回し、有賀修二社長が続投すると発表した。東入来氏は代表権のある会長に就任し、最高経営責任者(CEO)を兼務する。代表権は東入来氏一人が持つ。
今回、会長兼CEOをクビになった本間充氏は「17年3月期に最終黒字にするのが私の責任」と胸を張っていたのに、5月10日の決算発表の席にも姿を見せず、敵前逃亡した。経営責任の放棄である。


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iPhone発売10周年記念の「iPhone 8」プレミアムモデルに有機ELを採用することを決め、サムスンに大量発注したという。JDIは17年春に千葉県の工場で有機ELの試作ラインを動かすが、アップルへの供給は当然、間に合わない。サムスンの独壇場になりそうだ。
 経営判断の狂いはほかにもある。15年3月、スマートフォン(スマホ)向けの液晶パネルを生産する石川県・白山工場の建設計画を発表した。建設費や製造装置を含めた総投資額は1700億円。資金の大半を、アップルからの前受け金で賄い、16年5月の稼働を目指していた。スマホ換算で月産700万台分の液晶パネルを生産する予定だった。だが、14年秋発売のiPhone6の販売不振を受け、アップルは16年9月発売のiPhone7の生産台数を当初予定から大幅に減らした。
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