谷山氏は、革新機構というより経済産業省の意向の代弁者であり、執行部と厳しく対立することもあったが、谷山氏が押し切る場面が目立った。JDIの経営責任が曖昧模糊としている理由のひとつが、谷山氏の“暴走”にあるとの厳しい指摘もある。技術のトレンドがわからない経産省は、やることがすべて後手に回った。
2014年3月の新規株式公開(IPO)も谷山氏が仕切った。900円という、当時の液晶会社の株価に比べて「異常に割高」(兜町筋)の公開株価になったのは、「実現性の乏しい、夢のような将来展望を示したから」(同)といわれている。主幹事証券会社の野村證券との“デキレース”で「想定外の公開株価になった」という評価が定まっている。


白山工場の建設を強引に進めたのも谷山氏だ。1700億円を投じた石川県・白山工場は、液晶から有機ELへと技術が大きくシフトするなか、今や無用の長物と化している。経産省・革新機構が谷山氏の経営責任を問うた可能性は低い。なぜなら、6月21日からは革新機構の社長など2人がJDIの社外取締役に就き、1人増員となるからだ。
JDIは新たな経営再建案を、新体制の下で8月中にも公表するとしているが、前途は多難だ。というのも、JOLED社長の東入来信博氏がJDIの会長兼CEOに就任して経営のカジ取りを担うことになっているからだ。JOLEDを子会社にする時期が未定となったことが、この人事に影響を及ぼすことはないのだろうか。JOLEDを子会社にすることは、未定というより無期延期だとの見方が急浮上している。
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