天馬微電子ジャパンディスプレイ(JDI)が進める経営再建策に絡み、中国パネルメーカーの天馬微電子股分有限公司(NLTテクノロジー=旧NEC液晶テクノロジー=を傘下に持つ)が出資を提案したことが分かった。中国の京東方科技集団股分有限公司(BOE)、チャイナスター・オプトエレクトロニクス・テクノロジー(CSOT)なども接触しているもようだ。JDIは自力再生を当面の経営再建策の柱に据える方針。ただ資金繰りは悪化しており、外部資本の導入も将来の選択肢とする考えだ。

天馬微電子は、中小型の液晶パネルを生産。モバイル機器や産業用パネルコンピューターなど向けに納入している。同社など中国勢は、JDIの筆頭株主である産業革新機構が保有する35%の株式の買い取りなどを提案したとみられる。



JDIの高精細化や低消費電力を実現する技術「低温ポリシリコン(LTPS)」や、主要顧客の米アップルとの強固な関係、車載パネルでの高いシェアなどが訴求点となる。一方で資本提携した場合は生産能力の余剰感は高く、拠点の一層のリストラを要求される恐れがある。

JDIは9日に工場閉鎖や人員削減などを骨子とする構造改革案と新中期経営計画を公表する予定。当面はこうした自力再生を優先する方針で「現時点では交渉のテーブルにはついていない」(幹部)としている。

ただ、JDIが進める有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)パネルの量産化には、1000億円単位の投資が必要。将来、資金調達の選択肢を広げる可能性は高い。