15日午後5時前、大潭火力発電所(桃園市)のトラブルによる運転停止を契機に17県市に及ぶ大規模停電が発生し、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)の高雄工場をはじめ、各地の工業区で多くの企業の生産ラインが一時停止した。
経済部工業局が被害額を集計中だが、産業界では数億台湾元(1元=約3.65円)と予想している。中華民国中小企業総会は、電力会社による大規模集中発電設備だけに頼らず、需要地に分散型電源を配置するなどの補完措置が必要と政府に今後の対策を提言した。

新竹科学工業園区(竹科)、中部科学工業園区(中科)、南部科学工業園区(南科)の管理局は、竹科の竹南園区や南科などの一部企業が影響を受けたと説明した。

 半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)は高雄K21、K22工場が午後8時過ぎまで60分間停電した。同業大手、南茂科技(チップモス・テクノロジーズ)は竹北工場(新竹県)と南科の台南工場の生産ラインが2時間停止し、徐々に再開したが、その後、台南工場は午後9時前に計画停電に当たった。

 一方、3大科学園区の半導体や液晶パネルメーカーは高圧系統のため停電が発生しなかった。
 液晶パネル大手、友達光電(AUO)、群創光電(イノラックス)も影響はなかった。