中国InfoVision Optoelectronics(Kunshan)社(IVO:昆山龍騰光電)が「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3~6日、幕張メッセ)で、携帯機器やノートパソコン、タブレット端末に使う中小型液晶パネルを多数出展している。その中で同社の「HVA視角切り替え技術」を用いたTFT液晶パネルは日本初出展となる。



 HVA視角切り替え技術とは、液晶パネルの画素(サブピクセル)を三つのブロックに分割し、それぞれのブロックにある液晶分子の配列が異なるように制御することによって、斜めから画面表示を見えなくする技術。IVO社が2015年6月に中国の液晶分野の学術雑誌に発表した技術であり、同社はこの技術を採用した液晶パネルを2017年1月に米国で開催された「CES」に出展した。

 ボタン操作一つで、液晶パネルの視角を切り替えられる。通常表示の「WVA(Wide-Viewing Angle)」モードの場合は上下左右85度の視角だが、のぞき見防止用の「NVA(Narrow-Viewing Angle)」モードにすると、上下の視角は85度のままで変わらないが、左右の視角は30度まで狭まる。この結果、左右からののぞき見を防ぐことができる。企業秘密の保持やプライバシーの保護につながる。「スマホの液晶パネルへの応用も現在進めており、製品も近いうちに出す」(IVO社 対外事務部)。