米アップルの新型「iPhone(アイフォーン)」への採用で、有機EL(OLED)の本格普及に向けた号砲が鳴った。パネルで優位に立つ韓国、関連投資を拡大する中国に挟まれた日本はディスプレー製造に関わるコア技術や新素材で既に高シェアを握り、量産化でさらなる収益獲得を狙っている。



 
 液晶は、発光に背面から光を照射するバックライトが必要だ。一方、有機ELの最大の特徴は樹脂材料に電流を流すことで自ら発光する点にあり、画質の良さや薄型化が可能という利点を持つ。
1980年代から有機ELの開発は続けられてきたが、製造が難しく、プラズマや液晶が先行して普及。アップルの新スマートフォン(スマホ)への搭載が取り沙汰されるようになった2015年以降、有機EL市場の拡大機運が再燃し、サムスン電子など韓国勢が液晶から有機ELパネルへ一気にかじを切った。

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