10263209303_93ce301803_z-624x415高精細な画質の4K液晶テレビが値下がりしている。家電量販店で主力の50型は国内メーカー製で12万~14万円台が目立ち、前年同時期よりも2~3割安い。量販店各社も割安なプライベートブランド(PB=自主企画)品を売り出している。来年2月の平昌冬季五輪を控え、年末商戦で買い替えが広がりそうだ。
家電量販店は10月ごろから50型クラスが13万~14万円台前半で並び始めた。ビックカメラ有楽町店(東京・千代田)はソニーや東芝映像ソリューションの製品が「昨年の同型製品に比べ3万~4万円安い」。ヨドバシカメラマルチメディアAkiba(東京・千代田)も同価格帯の製品を販売している。

 調査会社BCN(東京・千代田)によると、家電量販店やネットショップの10月の4K・8Kテレビの税別平均価格は13万9200円。前年同月に比べ1割以上安い。



 PB製品も相次ぐ。ノジマは11月に49型を5万3800円(税別)で発売した。価格は国内家電メーカーの同型製品の半分以下だ。ドン・キホーテ(東京・目黒)やゲオ(名古屋市)も50型を同価格帯で販売する。

 海外メーカーもPBに対抗する。中国・海信集団の日本法人ハイセンスジャパン(東京・千代田)は5月に発売した50型の店頭想定価格を当初より4割安い5万円(税別)台に期間限定で引き下げる。磯辺浩孝副社長は「PBが無視できない存在となっている」と語る。

 4K液晶テレビの市場は拡大が続く。10月の家電量販店などの販売台数は前年同月に比べ32%増えた。市場ではソニーなどが相次いで参入した有機ELテレビが注目を集めるが、現在の販売構成比は全体の1~2%にとどまる。4K・8Kの液晶テレビは30%前後を占め、市場の主力製品となっている。