韓国企画財政省は12日、大手財閥LGグループが2018年に19兆ウォン(約1兆9千億円)を先端技術の開発や生産設備に投資すると発表した。17年見通しに比べて8%増える。
金東兗(キム・ドンヨン)企画財政相が同日、LGを訪問。同社から聞いた計画を公表した。経済官庁が民間企業の投資計画を単独で公表するのは異例だ。



 LGグループは家電大手のLG電子や、リチウムイオン電池のLG化学、有機ELパネルのLGディスプレーなどで構成する。LG側は同省の発表を事実だと認める一方、詳細な内訳は明かしていない。19兆ウォンのうち、10兆ウォン以上は設備投資に充てるとみられる。

 自動運転関連や有機ELパネル、バイオ関連など成長分野に投資する。研究開発を強化するため、18年に技術者ら約1万人を新規採用する方針も明らかにした。

 財閥改革を公約に掲げて誕生した革新系の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、前の保守政権に比べて大企業との意思疎通が不十分とされる。金氏は今後、大企業を視察して回り連携を強める狙いがある。ただ中途半端な情報開示は投資家を混乱させる恐れもある。