韓国の電機大手2社が、米ラスベガスで開催中の世界最大の家電見本市「CES」で最先端のテレビディスプレーや、人工知能(AI)技術を展示し、次世代品を巡る独自技術を世界にアピールした。  サムスン電子は微細な発光ダイオード(LED)を敷き詰めて映像を表示するパネル技術「マイクロLED」を採用した146インチのモジュール型テレビ「ザ・ウォール」を出展した。

マイクロLEDは次世代テレビパネルの候補の一つとされる。同社によれば「マイクロLED」は自ら発光するため、ディスプレーの大きさ、解像度や形に関係なく高精細度の画像を映し出せるという。  
「あらゆるサイズに変更でき、素晴らしい輝度、色域、カラーボリュームや黒レベルを持つ」。映像ディスプレー事業部の韓宗熙(ハン・ジョンヒ)事業部長はこう述べた。



 一方、LG電子は超大型の有機ELパネル技術を披露した。246枚のパネルを組み合わせた長さ28メートルの「LG OLEDキャニオン」を出展。来場者はカーブした道を歩きながら、200億画素の有機ELパネルが作り出す魅力的な映像を楽しめる。

 両社はスマートホーム技術でも競っており、独自のAI技術を展示。サムスンのプラットフォーム「スマートシングス」は冷蔵庫からスマートフォンまであらゆる機器を音声アシスタントに接続する。LG電子はディープラーニング(深層学習)に基づくAIプラットフォーム「ThinQ(シンキュー)」を発表した。

 例えばエアコンがユーザーの生活パターンを学習し、好みの室温まで自動的に下げる。自動車では、車載端末が運転者の表情や動作を学習し、眠気を感じているか判断する。

 「シンキューは当社製品の使い方を根本的に変える。製品が利用者について学習し、インテリジェントなサービスを提供する。開かれたプラットフォーム、協力関係と接続性を通じて顧客に最高のAI技術を提供するという我々の開かれた哲学を体現している」とLG電子の朴日平(パク・イルピョン)最高技術責任者(CTO)は述べた。