調査会社の英IHSマークイットは24日、2017年のスマートフォン用パネルの世界市場規模が16年比で33%増の448億ドル(約4兆9000億円)となったもようだと発表した。
米アップルの有機ELパネルを採用した「iPhoneX(テン)」向けの需要増がけん引した。有機ELは市場全体の45%を占め、18年には液晶を上回る可能性が高まっている。



IHSによると、「X」向けの有機ELパネルの価格は1枚あたり110ドル(約1万2000円)で、既存の有機ELパネルよりも4~5割高いという。液晶と比べれば2~3倍の価格差が生まれているとみる。
韓国サムスン電子が全量を供給しており、高価格パネルの出荷が市場全体を押し上げた。 同社の早瀬宏シニアディレクターは「高価格帯の有機ELパネルは成長が続くが、液晶パネルは厳しい戦いが続く」と分析。
高性能液晶パネルのシェアでは日系のジャパンディスプレイが首位を維持したものの、2位には16年に4位だった中国の天馬微電子が食い込んだ。