クラレは19日、液晶ディスプレーの基幹部材に使うフィルムを増産すると発表した。100億円強を投じ、倉敷事業所(岡山県倉敷市)内に生産設備を増設する。
テレビやスマートフォン(スマホ)向けでは有機ELディスプレーも使われ始めているが、液晶も引き続き需要は安定していることから増強を決めた。



光を通したり遮断したりして調整する偏光板のフィルム材料となる「光学用ポバールフィルム」の年産能力を、2億6400万平方メートルと現状から約14%引き上げる。樹脂からフィルムに加工し、延伸して巻き取るまでのラインを1基増設する。
2019年末の稼働を目指す。クラレは偏光板用のポバールフィルムを世界的にほぼ独占供給している。