業界観測によると、アップルが3月にiPadの低価格版2モデルを発表するとみられ、販売価格は台湾元換算で約8,000元(約2万9,000円)となる可能性がある。
iPadは今もタブレット端末市場で世界首位で、低価格版の発売により、組み立ての仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、和碩聯合科技(ペガトロン)、タッチパネル貼り合わせの業成控股(ゼネラル・インターフェース・ソリューション、GIS)など、台湾サプライヤーが恩恵を受ける見通しだ。23日付経済日報などが報じた。

 海外メディアの報道によると、アップルのOS(基本ソフト)「iOS11」を搭載したタブレットの型番「A1954」「A1893」がユーラシア経済委員会(EEC)に登録されている。
アップルは従来、EEC登録後2~3週間後に商品を発表していたことから、新iPadの2モデルが早ければ3月に発表されると推測されている。



 米メディア9to5Macによると、登録済みの新iPadはオールスクリーン(狭額縁設計のインフィニティディスプレイ)や顔認証機能「Face ID」を搭載しない。アップルは先日、今春に8,000元前後のiPadを発売するとの観測が浮上していた。

 市場調査会社、IDCの調査によると、iPadの2017年販売台数は4,380万台で市場シェア26.8%と、2位のサムスン電子(2,490万台)、3位のアマゾン・ドット・コム(1,670万台)を大きく引き離している。アップルが発表した第1四半期(昨年10~12月)のiPad売上高は前年比6%増の58億米ドルだった。高価格モデルのiPad Proが貢献し、平均販売価格は445米ドルと前年の423米ドルを上回った。

 アップルが昨秋発売したスマートフォンiPhoneX(テン)、iPhone8、iPhone8プラスが伸び悩む中、3月発売が見込まれる低価格iPad、および値下げしたiPhone7シリーズ、好調の腕時計型ウエアラブル(装着型)端末「アップルウオッチシリーズ3」が台湾サプライヤーを支えそうだ。

 コンパルの許勝雄董事長は22日、今年はタブレット、スマホ、腕時計型ウエアラブル(装着型)端末などパソコン以外の製品が構成比35%と、前年の31%より拡大すると予測を示した。PC以外の年間出荷は5,100万台で前年比27.5%増と見込む。

 業界関係者は、GISと宸鴻集団(TPKホールディング)はいずれも新iPadのタッチパネル貼り合わせを受注するが、鴻海精密工業傘下のGISの方が受注が多いと予測した。GISは、iPadのタッチモジュールや貼り合わせを行っており、主力の9.7インチiPadは5割以上、10.5インチiPad Proは7割、12.9インチiPad Proは6割を手掛けている。アップルのiPad低価格モデル投入は、量で市場シェアを拡大する狙いとみられ、GISは3月から大量出荷が続くもようだ。ただ、GISはノーコメントだ。

 また市場観測によると、アップルは今年第2四半期に11インチのiPad Proを発売するとされ、鴻海が組み立て、GISがタッチパネル貼り合わせの7割を受注するとみられている。パネルはLGディスプレイ(LGD)とシャープ、バックライトモジュールは瑞儀光電(ラディアント・オプトエレクトロニクス)が供給するとされる。

 さらにアップルは今年第3四半期にiPhone新製品3モデルも発売するとみられており、うち6.1インチ液晶パネル搭載の低価格機種は、アウトセル方式のタッチパネルを採用し、GISが受注するとの市場観測が出ている。

 GISは今年1月の連結売上高が93億200万元で前月比30.1%減、前年同月比71.77%増だった。