ミネベアミツミはスマートフォン向け液晶ディスプレー用バックライトを生産するタイ工場で内部設備を更新する。投資額は約30億円。2018年秋をめどに既存設備を強化する。新型スマホに対応したバックライトの生産が狙い。
有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレー型スマホの普及スピードが一服する中、スマホメーカーの間でも液晶への回帰があるとみられる。これを商機と捉え、液晶向け部品で攻勢に出る。



背面から画面を照らすバックライトは液晶ディスプレーが自ら発光しないため、液晶画面を持つスマホには必要不可欠な部品。新型スマホ向けで改良が求められたことで投資に踏み切った。
これまでの設備を流用しつつ、ラインの一部に設備を追加する。市場環境の不透明感が漂う中でも、需要がある液晶向け部品で投資を行い、商機を捉える考えだ。
ミネベアミツミは、バックライトを含むエレクトロデバイス事業が17年度見通しで全社売上高の30%程度を占める。特定のスマホメーカーへの納入が過半を超え、依存度は高いとされる。同年度のエレクトロデバイス事業の売上高見込みは約2300億円。