jdi 01_s
“日の丸液晶連合”ジャパンディスプレイ(JDI)に、世界唯一の次世代パネル生産技術を育てる力はもはや残っていなかった。経営再建中のJDIは3月末、今年6月までをメドとしていた有機EL(OLED)の開発製造会社、JOLED(ジェイオーレッド)の子会社化を取りやめると発表した。
2018年3月期も、工場の稼働率低迷で限界利益率が下がったことに加え、人員削減に伴う早期割増退職金の計上、さらに工場の減損などがのしかかり、通期では2000億円超の最終赤字に沈みそうだ。企業が自由に使える資金であるフリーキャッシュフローも、5期連続でマイナスが続く見込みだ。


現在JDIは、2017年にINCJの債務保証によって取りつけた1070億円の融資枠を運転資金に活用しているが、「すでに資金は底をつきかけている」(JDI関係者)。そこで、アップルや中国華為(ファーウェイ)といったスマホメーカー、京東方科技集団(BOE)や天馬微電子といった液晶パネルメーカーなど、複数の海外企業との資本提携を模索。だが当初の目標である2018年3月末を過ぎても中国企業を中心に話がまとまらず、先行きは不透明だ。
実は今年、JDIにとっては思わぬ“慈雨”が降る見込みだ。というのも、有機ELを搭載したiPhoneXが想定よりも不調だったことを受け、アップルが一転してJDIに狭額縁液晶パネル「フルアクティブ」の受注を増やしたのだ。これを受けて3月末には、海外の機関投資家などから300億円、液晶パネル用発光ダイオードなどを手がける日亜化学工業から50億円を調達することを発表。日亜化学とは直接の取引はないものの、「非上場企業ということもあって意思決定が早い」(JDI関係者)こともありJDIに救いの手をさしのべたという。
Move to full article