韓国MagnaChip Semiconductor社は、40nmプロセス技術で製造した有機ELパネル用ドライバーIC(駆動IC)を発売した。同社が「OLED DDIC(Display Driver Integrated Circuit)」と呼ぶ製品で、第3世代品に当たる。
第1世代品の製造プロセス技術は110nm、第2世代品は55nmだった。新製品のドライバーICは、画素数が1920×1080(FHD)と2880×1620(FHD++)、アスペクト比が最大で21対9、ベゼルレスやエッジタイプ、ノッチタイプの有機ELパネルに対応する。スマートフォンやVR向けヘッド・マウント・ディスプレーなどの携帯型電子機器に向ける。



 特徴は、同社の第2世代品に比べて、消費電力が少なく、静電気放電(ESD)に対する耐性が高く、電磁雑音(EMI)の放射レベルを抑えられる点にあるという。さらに、表示色や輝度の均一性を高められるとしている。特性の異なる3製品を用意した。この結果、第1世代の1製品、第2世代の2製品と合わせると全部で6製品を用意したことになる。価格は明らかにしていない。

 なお同社は、第4世代品の開発も進めているという。製造プロセス技術は28nmを想定する。フレキシブルな有機ELパネルの駆動に向ける。サンプル出荷は、2018年末、もしくは2019年初頭を予定している。