ジャパンディスプレイ(JDI)は、中国・深圳の「中国事業開発センター」の車載用ディスプレー担当人員を従来比3倍に増やす。電気自動車(EV)産業の振興を加速している中国で、顧客対応のスピードを高めて受注獲得につなげる。JDIは2017年3月期に約900億円だった車載ディスプレー事業の売上高を、20年3月期に1・6倍の約1500億円にする目標を掲げる。事業成長に欠かせない中国市場の攻略強化に取り組む。

中国事業開発センターは現地ニーズの吸い上げや対応の迅速化など、現地顧客の深耕を目的に15年に設立した。営業やマーケティング、設計開発などの機能を有する。6月までに同センターの車載担当を10人に増員する。プロジェクト数の増加に応じて、さらに強化する方針だ。



中国は20年までにEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の販売台数を、15年比約9倍となる計500万台にする目標を掲げる。関連する新興企業が続々と立ち上がっており、ビジネスサイクルも早い。日本や欧米は事業化までに通常2―3年程度かかるのに対し、中国は1年から1年半程度でビジネス化するとも言われている。JDIは市場の取り込みには迅速に対応する体制が不可欠だと判断した。

JDIはスマートフォン向けの中小型液晶パネルが主力で、売り上げの約8割を占める。一方で同事業は中国パネルメーカーとの価格競争の激化や市場成長の鈍化などで苦戦が続く。スマホ事業への依存度を下げることが課題で、成長性の高い車載向け事業はその筆頭格だ。すでに同社はスマホ事業の人材を一部移管するなど、車載事業の強化に乗り出している。18年度も実施する方針で、中国市場の取り込み強化と合わせて事業全体へのリソースシフトを加速する。