東京電力ホールディングス(HD)と中部電力が共同出資するJERA(ジェラ)は29日、米国やオーストラリアの2社と蓄電池事業で提携すると発表した。豪州南部サウスオーストラリア州で出力25万キロワットの太陽光発電所を建設し、世界最大級の出力10万キロワットの蓄電池システムを併設する計画などを検討している。

 ジェラは同日、蓄電池システムに強みを持つ米フルーエンス、蓄電池システムを併設した太陽光発電所の開発を担う豪州ライオンと、蓄電池ビジネスの共同検討で基本合意した。



 3社はサウスオーストラリア州の計画を含め、2019年ごろに豪州で3カ所の太陽光発電所の稼働を目指す。出力は計55.5万キロワットを見込み、全て蓄電池システムを併設する方針だ。今回提携した3社以外の企業が加わる可能性もある。総事業費は1200億円規模となる見通しという。

 ジェラは太陽光など再生可能エネルギーに注力する方針を掲げ、再生エネの開発規模を今年3月時点の40万キロワットから2025年度には300万キロワットまで増やす計画だ。

 米豪2社と手を組むことで、電力供給の調整に使われる蓄電池のノウハウを吸収する狙いがある。