パナソニックとソニーの有機EL事業を統合したJOLEDが、世界初となる低コストの「印刷方式」で生産した高精細の有機ELパネルの量産に平成31年度にも乗り出す。印刷方式は有機ELで先行する韓国勢の「蒸着方式」と比べ、製造コストを2~3割下げられるのが特徴だ。
 --昨年12月に印刷方式で生産した中型の有機ELパネルを初出荷した  
「27年1月にJOLEDが発足したが、次世代技術の有機ELパネルでどう先行メーカーに対して勝ち得るか、有機ELを普及させることができるかを議論し、世界初の印刷方式に挑戦する方針を打ち出した。この3年の研究開発は当然失敗だらけだったが、製造プロセス、設備、材料、生産管理などで知見を蓄積し、次につながる技術の進化ができたと思う。


--中型パネルの領域に最初に切り込む理由は  
「スマーフォンなど小型はサムスン、テレビなど大型ではLGと先駆者がおり、JOLEDとしてはまず、中型の領域から入って広げていこうという方向になった。中型で顧客のニーズに応じるには、精細度の技術レベルを設立当初の水準より大幅に引き上げる必要があった。だが、1年後には目標とする精細度を実証することができ、試作ラインを設置しても良いという経営判断になった
「印刷方式を開発してきたのはパナソニックで設備や材料にノウハウがあった。一方、ソニーは蒸着方式で世界で初めて19年に有機ELテレビを発売するなど量産実績に強みがある。統合するまではライバルでお互いの技術はクローズだったので、どう突き合わせてオープンに動くかには苦心した。