アップルは、韓国のLGディスプレーから第1弾となる有機ELパネルの供給を近く受ける見込みだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、アップルが「iPhone(アイフォーン) 」のコストを削減し、部品供給でサムスン電子への依存を減らす上で重要な一歩となる。

 最初の出荷量は200万-400万程度となる見通しで、アップル製品の販売台数からすれば比較的小さい。情報の非公開を理由に関係者1人が匿名で語った。



それでもサプライヤーが増えることはサムスンとの価格交渉に有利に働く。アップルにとってサムスンはスマートフォンで主要なライバルだが、サムスンは「アイフォーンX」向けに有機ELパネルを 独占供給している。「X」の価格が1000ドル台に設定され、販売が当初の期待に届いていない主な理由は、この部品のコストにある。

 関係者らによれば、LGから供給される最初の有機ELパネルは今年発売される新型アイフォーンのモデルの一つに使われる。LGは同モデル向けのパネルを全て供給することを望んでいるが、それが可能かどうかはまだ不明だと、関係者1人は説明した。出荷には2段階の承認が必要で、第1段階は7月ごろになる見通しという。

 アップルとLGディスプレーはいずれもコメントを控えている。