太陽電池最大手、茂迪(モテック・インダストリーズ)は26日、中国政府による太陽光発電補助の大幅削減を受け、太陽電池用シリコンウエハー原料となるシリコンインゴットの南部科学工業園区(南科)工場での生産を停止したことを明かした。太陽電池関連製品の価格は軒並み下落しており、特にシリコンインゴットは既に原価割れだという。台湾の関連各社も減産など対応を迫られている。27日付経済日報などが報じた。

中国政府が1日に発表した太陽光発電補助を削減する内容の新政策を受け、今年の中国での太陽光発電設備の需要は25~35ギガワット(GW)へと、従来予想の49GWから3~5割減少し、世界需要は前年割れに陥ると予想されている。こうした中、中国メーカーは早くも、低価格で海外に投げ売りしているとされる。



 モテックは、シリコンインゴット、太陽電池、モジュール、太陽光発電システムと垂直統合を実現している。シリコンインゴット年産能力は約500メガワット(MW)、太陽電池は3GWで台湾最大だ。

 モテックは、シリコンインゴット生産ラインを一時停止するが、撤退するわけではないと強調。従業員160人は太陽電池の生産ラインに転属させ、解雇は行わないと説明した。今後は、転換効率の高い太陽電池や太陽光モジュールや、太陽光発電所に注力する。

 市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)傘下のエナジートレンドによると、太陽電池の6月オファー価格はいずれも1割下落し、特に多結晶シリコン太陽電池セルは28%下落した。シリコンウエハー価格は0.3米ドルと、年初の0.67米ドルから半値以下まで下がっている。

 シリコンウエハー大手、中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)の徐秀蘭総経理は、中国の補助削減方針を受け、同社の設備稼働率は5割を下回ったと明かした。6月から半年間、従業員100人余りを半導体用シリコンウエハー部門に異動させる考えを示した。

 緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)は、6月からシリコンインゴットやシリコンウエハーを大幅に減産している。林士源総経理は、現在の稼働率は5割以下だが、第2四半期で底打ちし、7月には7割前後まで回復すると期待感を示した。