BOE 投資 FE001-PN1-2問題は中国が有機ELまで猛追撃していることだ。中国のディスプレーメーカーの中小型有機EL生産能力は2016年から年平均100%以上成長している。

すでに相当な水準に上がったというのが業界の評価だ。ファーウェイ、シャオミ、オッポ、ビボなどのスマートフォンメーカーが成長し、これら企業に納品する中小型有機EL業界も追い風に乗っている。 BOEはサムスンが事実上独占的に供給している販売先であるアップルまで狙っている。すでに2015年からアップルにiPadとマックブック用パネルを納品しているが、iPhone用パネルまで供給するということだ。

ウォールストリートジャーナルは22日、「BOEがアップルに自社の有機ELを納品するための攻勢を強化している」と報道した。スマートフォン市場が停滞期に差し掛かった状況で中国が中小型有機ELで低価格物量攻勢に出れば打撃を避けることはできない。



  さらにまだ韓国が優位にある大型パネル市場も不安だ。すでに大型液晶パネル市場で中国は韓国を追い抜いた。市場調査会社IHSマークイットによるとBOEは昨年大型液晶パネル供給メーカーで1位となった。2014年には5位だった。 

  大型有機ELの供給にも拍車をかけている。BOEとチャイナスター、天馬など8社に及ぶ中華圏のディスプレーメーカーが大型有機ELパネル量産計画を確定し新規工場増設に乗り出している。 

  状況は良くないが、業界では下半期には赤字幅が減ると予想する。業績悪化の最大の原因だった中国が態度を変えたためだ。「チキンゲーム」を行いこれまで超低価格攻略を浴びせてきた中国企業が収益性確保に向け今月に入り一部製品を中心に価格を上げている。 

  市場調査機関ウィッツビューが23日に明らかにしたところによると、7月初めに176.1ドルだった価格は現在176.3ドルまで上がった。毎月前半と後半に分けて発表するウィッツビューの液晶パネル価格調査結果が「上昇」に転じたのは昨年5月から14カ月ぶりだ。 

  新韓金融投資は25日にLGディスプレーの7-9月期営業損失が650億ウォンに減ると予想した。10-12月期には営業利益490億ウォンで黒字転換できるとみている。KB証券も「液晶パネル価格上昇と有機ELテレビなどに力づけられ有機EL業績は改善されるだろう」と予想する。 

  韓国ディスプレー産業協会のイ・ヨンギュ産業政策室長は「有機ELまで中国に押されれば「答がない状況」になる。まだ技術がリードしている有機ELを活用して中国が追いつけない新たな市場を開拓しなければならない」と話した。