シャープは8日、中国東部の山東省煙台市に電子部品などの生産や販売を手がける拠点を新設すると発表した。煙台には親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業が液晶テレビや一部の白物家電、ゲーム機などを生産する大規模な拠点を設けている。新会社を通じてシャープの消費者向け製品の生産委託や、電子デバイスの販売といったグループ間での取引を拡大する狙いとみられる。

 「煙台夏業電子」を現地の投資会社との合弁で8月中にも設立する。シャープは約52億円を出資し、新会社の株式の7割を握る予定だ。新会社の董事長にはシャープの橋本仁宏常務執行役員が就く。



 シャープは3日、白物家電の国内生産から撤退すると発表した。今後は一般消費者向けの製品は鴻海グループの工場をはじめとする海外へと生産移転を進める一方、競争力のある電子部品などに注力していく方針だ。

 シャープの既存拠点は上海市や浙江省などに多い。鴻海グループの集中生産拠点の一つである煙台にも新会社を設けることで、生産委託などのグループ内取引を円滑にし、鴻海との連携を強化する狙いがあるもようだ。