sharp oled smartphone 06_s"重厚長大化"が進むスマートフォン市場に、「軽さ」という新しい競争軸を持ち込んだシャープの「AQUOS zero」。「6インチ台で世界最薄・最軽量」を謳うこのスマホの開発裏話を、シャープの開発担当者にじっくりと聞きました。

お話を伺ったのは、小林繁氏(パーソナル通信事業部長)、篠宮大樹氏(パーソナル通信事業部 商品企画部主任)、前田健次氏(パーソナル通信事業部 システム開発部長)の3名です。 AQUOS zeroは、AQUOSスマートフォンで有機ELディスプレイを初めて採用したスマホです。

そして、シャープが開発を進めていた、国産有機ELディスプレイを初めて採用した製品でもあります。これまで「液晶のAQUOS」として、ディスプレイの画質に注力してきたシャープ。有機ELディスプレイにおいても、その画質へのこだわりは継承されています。



一方で、前田氏が「AQUOS zeroでは、これまでとまったく違うチューニングでポテンシャルを引き出した」と語るように、AQUOS zeroでは、AQUOSシリーズの画質チューニング技術「リッチカラーテクノロジーモバイル」に手を加え、有機ELディスプレイ向けの繊細な調整が加えられています。

液晶と有機ELには違った特性を備えていますが、その中でも最も大きい違いは色の作り方。液晶では白色の光(バックライト)にカラーフィルターを当て、3原色のフィルターで一部の色味をカットすることで、多彩な色味を作り出します。

一方、有機ELディスプレイは、画素自体が発光する「自発光方式」であるのが最大の特徴。 AQUOS zeroの有機ELディスプレイでは、赤、緑、青のそれぞれの画素が発光し、その混色によって、多彩な色を表現します。