米アップルが、10月に発売した新型iPhoneの量産モデル「XR」をめぐり、製造を委託している台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と和碩聯合科技(ペガトロン)に、増産を中止するよう要請したことが5日、分かった。

鴻海はもともとXRのために60近い組み立てラインを用意していたが、最近はそのうちの45ラインほどしか稼働しておらず、アップルがこれ以上の増産は不要と伝えた、と業界関係者は話した。 これは鴻海の生産台数が一日あたり10万台少なくなることを意味し、当初見通しに対し20~25%少ない計算になるという。

ペガトロンも同様の対応を迫られており、今後の設備増強の是非についてアップルの指示を待っているという。



アップルはやはり台湾の製造委託先である緯創資通(ウィストロン)に対しては一時、需要急増に備えるよう伝達していた、という。ただ、スマートフォンの商戦である年末年始に向けアップルからXRを受注することはない、と関係者は明かした。

スマートフォン市場が減速するなか、XRは上位機種の「XS」や「XS Max(マックス)」と並び、アップルにとって今後の商戦に向け起爆剤として期待するモデルだった。

しかし、アップルは現状、価格が8万4800円からのXRよりもさらに20%ほど安い旧型の「iPhone8」や「iPhone8Plus」の増産を図っているという。

日経はアップルにコメントを求めたが、同社からの返答はない。鴻海、ペガトロン、ウィストロンはコメントを拒否した。