いよいよというべきか、スマホにおける台数の限界性が明確に見えてきた。世界のスマホ出荷台数は2017年に15億台となったが、2015年から3年間ほとんど伸びていない。2018年に期待する向きもあったが、アップルが華々しく発表した期待の新製品も完全に伸び悩んでおり、おそらく全体で良くて横ばいという状況なのだ。
 サムスンはフォルダブルスマートフォンを準備しており、これはスマホとタブレットの中間的な製品であるが、有機ELの単価があまりに高いために今のところは1500~2000ドルで売り出すといわれている。そんな高いスマホは誰が買うのか、という疑問がどうしても生じてくる。サムスン首脳部によれば、このフォルダブルのコストダウンを図り1000ドルを切れば十分に市場はあると判断しているようだ。確かに若い人たちの間ではフォルダブル欲しいよね、という声がないでもない。


4K有機ELテレビの市場で世界トップに立ったソニーは、これまでLG製を使ってきたが、ここに来てBOE製も採用し始めており、かなりの量を発注しているようだ。日本に関する有機ELの話題で言えば、JOLEDによる印刷方式有機ELがどうなるか、ということがある。当初は否定していたが、やはり大ロットになるテレビ用大型サイズも狙っているといわれ、2019年には700億~1000億円の資金調達でジャパンディスプレイ石川工場の中に5.5Gの量産ラインを新設するという計画を進めている。2020年にはフレキシブル有機ELの量産化も計画しており、これは車載向け中心でとりあえずはトヨタ、デンソー向けに出荷するという。
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