2000年から始まった「西部大開発計画」により、大きな発展を遂げた中国西部地域。その中核となるのが四川省、重慶市だ。西部地域[12省・市・自治区(注)]のおよそ3割の経済規模を占めるこの2省市は、これまで順調に経済規模を拡大してきたが、さらなる発展のため、現在、イノベーションを利用して成長モデルの転換を図ろうとしている。
電子産業は、四川省の中核産業の1つである。四川省には中西部地域におけるICの最大規模の生産地となっており、IC設計、チップ製造、パッケージテストといった産業チェーンが形成されている。インテル(米国)やフォックスコン(台湾)などが工場を稼働しており、近年では中国有機EL最大手のBOEが成都市、綿陽市に工場を建設するなど、大規模な投資も行われている。


四川省は自動車産業にも力を入れており、生産台数は2010年の10万台から2017年は150万台まで増加。新エネルギー車の生産も行われるようになってきている。電気自動車(EV)ベンチャー大手の威馬汽車も研究拠点を成都へ置くなど、今後EVやコネクテッドカーの研究拠点として注目されはじめている。
これらの産業の発展をさらに加速させるため、現在、四川省はイノベーション、デジタル経済の推進を図っており、2022年までにデジタル経済の規模2兆元(約17兆円、1元=約17円)、2025年までに7社のユニコーン企業の創出を目標としている。同市は、市内に進出するベンチャー企業向けのコンサルティングなどの支援を行うため、2017年9月に「成都新経済発展研究院(iNED)」を設立。また、ユニコーン企業の集積地となる「ユニコーン・アイランド」の建設を進めており、2022年までに完成させる予定だ。
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