韓国のサムスン電子が5日発表した1~3月期の連結決算(速報値)によると、本業のもうけを示す営業利益は6兆2000億ウォン(約6090億円)で、前年同期比60.4%減少した。前期比では42.6%減。売上高は52兆ウォンと、前年同期比14.1%、前期比12.3%、それぞれ減少した。

 営業利益の大幅減は半導体メモリー市況の下落基調にディスプレーパネルの値下がりが重なったことが主な要因で、当面は昨年のように四半期ベースで10兆ウォンを超える営業黒字を計上するのは難しそうだ。

 1~3月期の営業利益は2016年7~9月期(5兆2000億ウォン)以来、10期ぶりの低水準。過去最高を記録した18年7~9月期(17兆5700億ウォン)に比べると3分の1程度にとどまった。証券各社の予想平均(約7兆1000億ウォン)も大きく下回ったが、サムスン電子は先月26日、1~3月期の業績が市場の期待に届かないと「予告」していたことから、市場のショックはさほど大きくなかった。



 売上高に対する営業利益の割合である営業利益率は11.9%と前年同期(25.8%)の半分にも満たず、収益性も急激に悪化した。

 1~3月期の事業部門別の業績は追って発表されるが、半導体事業の営業利益は4兆ウォン前後にとどまったと予想されている。前期(7兆7700億ウォン)の半分程度に減ったことになる。

 また、半導体とともにデバイスソリューション(DS)部門を構成するディスプレー事業は16年1~3月期以来で初の営業損失を計上したとみられている。

 一方、スマートフォン(スマホ)を主体とするITモバイル(IM)部門の営業利益は新型スマホ「ギャラクシーS10」の発売効果を追い風に前期(1兆5100億ウォン)を上回り、消費者家電(CE)部門は4000億~5000億ウォンの利益を計上したと業界は予想している。

 半導体メモリーの好況が終わるや否やサムスン電子の利益が急減したことで、これまで懸念されていた「半導体偏重」の副作用が現実のものになっているとの指摘もある。

 ただ、第4次産業革命の流れを受け人工知能(AI)や自動運転、次世代高速通信規格「5G」などの分野で半導体需要は堅調で、IT企業の半導体在庫調整も一段落しつつあることから、早ければ4~6月期、遅くとも今年の下半期には再び業績が回復に向かうとの期待が出ている。