kaku 44552946台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長は15日、若い世代に昇格の機会を与えたいとし、数カ月内に退任する考えを明らかにした。一方、会長職は退くが同社の経営に関する戦略的決定には引き続き関与することを望んでいるという。

台北で開かれたイベントの合間にロイターに述べた。同社は米アップルのiPhoneを受託生産している。

会長を退任するかとの質問に対し郭氏は、その方向に向かっているが、すべての決定は取締役会との協議が必要だとコメント。「どこからその情報を得たのか分からないが、基本的には、その方向に向かって取り組んでいる。45年間多忙だった。若手に引き継ぐべきだ」と述べた。

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その上で「会社の大きな方向には関与するが、日常業務には関与しない」とし、「私は既に69歳だ。45年の経験を伝えることができる。若手がより早く学んで仕事を引き継ぎ、私のポジションを継ぐことが目標だ」と語った。

郭氏によると、取締役会で会長退任について話し合われる見通し。

「まず6月の年次株主総会で株主に伝える。4─5月の取締役会議では取締役会メンバーの新たなリストを示す」という。

事情に詳しい関係筋はロイターに対し、鴻海傘下の鴻騰精密科技(FIT)のLu Sung-Ching会長が、郭氏の後任候補の1人に挙がっていると明らかにした。