img1_file5cc03a0f6272fシャープは24日、高精細の8Kテレビに採用している第5世代のIGZO(酸化物半導体)液晶技術「IGZO5」を、スマートフォンやタブレット端末、車載用など中小型ディスプレーに展開すると発表した。亀山第2工場(三重県亀山市)や三重第3工場(同多気町)で量産する計画だ。2012年に世界で初めて量産したIGZO液晶技術をテコに、競争が激化するディスプレー市場でシェア拡大を目指す。



「IGZO5」は、電流を流す速度(電子移動度)を前世代に比べて約1・5倍に向上。液晶ディスプレーを駆動するための薄膜トランジスタ(TFT)を一段と小型化でき、ディスプレーの輝度向上を実現した。消費電力の面では、前世代比約1割の削減が期待できるという。

IGZOは半導体技術であり、液晶ディスプレー製品以外にも応用範囲が広い。シャープは今後、有機ELディスプレーにもIGZO技術を採用する方針。X線センサーなどディスプレー以外の製品にも同技術を活用する考えだ。