経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)への金融支援を予定する台湾・宸鴻光電科技(TPK)の江朝瑞董事長が16日、台北市内で取材に応じ、TPKの機関決定が遅れていることなどについて「JDIと交渉中で年内には妥結したい」と話した。ただ「(JDIとは)意見の相違がある」とも述べ、JDIへの金融支援を巡る交渉はなお曲折がありそうだ。

江氏は16日のTPKの定時株主総会の終了後、日本経済新聞などの取材に応じた。交渉の状況については「交渉の主導権は日本側にある」として詳細を明かさなかった。ただ「意見の相違があり、協議が物別れに終われば撤退する」と、JDIへのけん制とみられる発言もあった。



TPKはスマートフォン(スマホ)向けタッチパネルの世界大手で、パネルの製造工程の統合が進むなかで事業モデルを転換しようとしている。江氏は「(製造工程の)垂直統合の推進がJDIに投資する主な目的だ」と述べた。「JDIは液晶だけでなく(次世代の)有機ELパネルでも高い技術を持っている」と評価。「(JDIへの金融支援の)実現に向け努力している。メドは決まっていないが長くはかからない。年内の妥結を希望する」と強調した。

JDIは4月、TPKや中国のファンドなどによる台中3社連合から最大800億円の金融支援を受け入れる方針を決めた。ただ台中連合による機関決定が遅れている。